歯周病治療

歯周病治療 | リーフ総合歯科・クローバー歯科

歯周病治療

歯周病

歯周病とは

  • 歯周病とはどんな病気?

    歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が炎症を起こして赤くなったり、腫れたりしますが痛みはほとんどの場合ありません。さらに進行すると膿がでたり歯が動揺してきて、最後には歯を抜かなければならなくなってしまいます。
    歯周病は、歯を支える周囲の組織、特に歯肉(歯ぐき)と歯槽骨(歯を支える骨)に影響を及ぼす炎症性の疾患です。主にプラークや歯石に含まれる細菌の影響で起こります。歯周病は進行すると歯を失う原因の一つとなり、全身の健康にも悪影響を及ぼすことが知られています。
    歯周病の段階は以下の通りです。

  • 1. 歯肉炎

    歯周病の最初の段階で、歯肉が腫れたり出血しやすくなりますが、この時点ではまだ逆戻りが可能です。

  • 2. 初期の歯周炎

    歯周病が進行すると、歯肉の下の組織と骨が破壊され始めます。この段階では、適切な治療で損傷を食い止めることが可能です。

  • 3. 中等度の歯周炎

    さらに進行すると、より多くの骨と繊維質の組織が破壊されます。

  • 4. 重度の歯周炎

    この最終段階では、大量の骨と繊維が破壊され、歯がその位置を保てなくなります。

  • 歯周病の予防と治療には、適切な口内衛生(定期的な歯磨きとフロス使用)、定期的な歯科検診、プロフェッショナルな歯石除去が重要です。進行した歯周病は専門的な治療が必要になることがあります。

歯周病治療の内容

  • 歯周病の診断と治療にはさまざまな方法があります。診断手段としては、以下の検査が行われます。

  • 1. 歯周ポケット測定

    歯と歯茎の間の溝、すなわち歯周ポケットの深さを測ることで、歯周病の進行具合を評価します。特別な器具であるプローブを用いて、ポケットの深さを測定します。

  • 2. レントゲン検査

    歯周病により影響を受ける可能性のある顎の骨の状態を詳しく調査します。レントゲンを使って、骨の状態を確認し、病状の進行度を判定します。

  • 3. 歯の動揺度測定

    歯周病が進行すると、歯が揺れるようになります。歯の揺れ具合を以下の4段階で評価します。

    • M0:生理的動揺(問題なし)
    • M1:前後に少し動く
    • M2:前後・左右に動く
    • M3:前後・左右・上下に動く
  • 治療に関しては、以下の手段が考慮されます。

  • 1. 基本治療

    プラークコントロール

    効果的なブラッシング方法を指導し、歯垢のコントロールを行います。

    プラーク・歯石除去

    歯根面からプラークを取り除くデブライドメントや、歯石を除去するスケーリングが行われます。

  • 2. 進行した場合の治療

    歯周外科手術

    重度の歯周病では、歯茎を切開し、歯根面のプラークや歯石を除去する手術が必要になることがあります。

    歯周組織再生療法

    歯周組織が損傷した場合には、その再生を促進するための治療が行われます。これには、GTR法(特殊な人工膜を使用)やエムドゲイン法(タンパク質を塗布)などがあります。

治療の流れ(歯周病の基本的な管理と治療)

  • 歯周病の原因と治療

    歯周病の根本的な原因は、歯に付着した細菌の塊である「歯垢」にあります。歯垢を効果的に取り除かずには、歯周病の進行を抑えることは難しいです。従って、歯周病治療の中心は、歯垢や歯石を除去する「歯周基本治療」に注目します。この治療には、患者さん自身による自宅でのセルフケア(例えばブラッシング)と、歯科医院での専門的なケアが含まれます。

  • その他のリスク要因

    歯垢以外にも、喫煙や糖尿病などが歯周病の悪化に寄与する場合があります。歯周基本治療では、これらの外因性要因も個別に対処します。

  • 歯周病治療の流れ

    1. 基礎治療

    歯周基本治療においては、歯垢と歯石の除去、歯根面の平滑化、歯の咬み合わせ調整などが実施されます。プラークコントロールは主に患者さんの自宅でのセルフケアとして行われる一方、歯科医院での施術も必要に応じて行われます。歯の動揺がある場合は、咬み合わせの調整や固定も施されます。

    2. 外科的治療

    基礎治療だけでは改善しない深いポケットや、進行した歯周病には、外科的な処置が施されることがあります。これには、ポケットの深さを減少させる手術や、損失した骨を再生させる手術が含まれます。

  • 治療の詳細なステップ

    1. カウンセリングと口腔内検査

    問診を通して口腔内の状態を確認し、治療計画を策定します。

    2. ブラッシング指導

    患者さん自身のセルフケアの重要性を強調し、ブラッシング技術を教えます。

    3. 歯周病治療

    歯周病の主な原因であるプラークを取り除きます。

    4. 精密保存治療

    必要に応じて、歯科用マイクロスコープを使用した精密な治療を行います。

    5. インプラント治療・矯正治療・補綴治療

    口腔の機能や見た目を改善します。

    6. 最終検査

    治療効果を確認し評価します。

    7. メンテナンス

    治療後の口腔内の健康を維持するための定期的なフォローアップを実施します。

予防と日常のケア

  • 効率的なブラッシングの大切さ

    適切なブラッシング

    歯垢を効果的に取り除くためには、ブラシの毛先が正確に歯面に触れることが必須です。多くの人は自分できちんと磨いていると思っていますが、実際には歯垢を完全に除去できていないことが多いです。これは、ブラシの毛先が適正な位置に来ていないためです。自己流のブラッシングはしばしば不十分な結果を招くため、歯科医院で適切なブラッシング方法を学ぶことが大切です。

  • ブラッシングのコツ

    毛先の適切な配置

    ブラッシングの際、毛先が磨くべき場所にしっかりと届くことが重要です。最初は鏡を使ってブラッシングし、毛先が目指す場所に届いているか確認しましょう。

    優しいブラッシング

    強い力を加えすぎるとブラシの毛先が開き、効果的なプラーク除去が難しくなります。また、歯や歯肉へのダメージの原因にもなります。適切な力加減は、毛束が歯面にしっかりと当たる程度です。

    細かな動きで磨く

    歯の凹凸に毛先が届くように、小さな動きで磨きましょう。特に歯の裏面や歯間部分は、細かな動きが求められます。

  • ブラッシングの頻度と時間

    1日1回以上、5分以上かけてブラッシング

    プラークは粘着性が高いため、時間をかけて丁寧にブラッシングすることが重要です。特に寝る前のブラッシングが効果的です。

    理想的には、食後毎にブラッシング

    これにより、プラークの蓄積を最小限に抑えられます。

    歯のメンテナンス

    継続が重要です。

  • メンテナンスの必要性

    歯周病の再発を防ぎ、口腔の健康を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。治療後は、3~6ヶ月ごとの定期検診を受けることが推奨されます。

    PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)

    自宅でのブラッシングだけでは取り除きにくい細菌や歯垢を、歯科医院での専門的なクリーニングによって除去します。これにより、歯周病の進行を抑え、虫歯の発生を防ぐことが可能です。

    • 歯周病の精密検査(エックス線、歯周ポケット測定、動揺度測定など)
    • ブラッシング技術の再確認と指導
    • 咬み合わせの確認
    • 生活習慣のアドバイス
    • PMTCによるトゥース・クリーニング
    • 抗菌剤やフッ素の適用

歯周病の全身への影響
(歯周病が及ぼす全身への影響とその予防の重要性)

  • 歯周病と心臓・脳血管障害のリスク

    歯周病は、歯についた歯垢から生じる細菌が原因となります。この歯垢は歯磨きが不十分な際に形成される黄白色の粘着性物質です。歯垢が蓄積すると、その中の嫌気性菌が活性化し、歯肉に炎症を引き起こします。この炎症は、出血、発赤、腫れなどの症状を引き起こし、放置されると、歯周ポケットへと広がり、歯周組織の繰り返し破壊を引き起こします。これが口内で持続する炎症を引き起こし、全身への影響を及ぼします。
    この炎症物質は、インスリン作用の障害(糖尿病)、早産や低体重出産のリスク増加、肥満や動脈硬化(心筋梗塞や脳梗塞の原因)など、さまざまな疾患を引き起こす原因となります。さらに、歯周病菌は誤嚥性肺炎の原因の一つであり、アルツハイマー病の悪化とも関連しているとされます。

  • 歯周病予防と治療の役割

    歯周病の予防と治療を通じて、これらの全身疾患のリスクを減少させることが可能です。日頃の口腔ケアを見直すことで、全身の健康を促進することができます。

  • 狭心症・心筋梗塞との関連性

    動脈硬化は心臓への血流を阻害し、心筋梗塞へと進行することがあります。これは、不健康な食生活や運動不足、ストレスなどの生活習慣だけではなく、歯周病原因菌の影響も関与しています。

  • 脳梗塞と歯周病との関係性

    脳梗塞は、脳の血管が詰まる病気であり、歯周病患者は非患者に比べて脳梗塞のリスクが2.8倍とされています。血圧やコレステロール、中性脂肪が高い人は特に、動脈疾患の予防のために歯周病の予防と治療を重視するべきです。

インプラントは歯周病になる?

  • インプラントも歯周病になる?

    インプラント自体は「歯周病」にはなりませんが、インプラント周囲に炎症が生じることがあります。これは「インプラント周囲炎」と呼ばれ、歯周病と似た症状を示します。

    インプラント周囲炎は、インプラントを支える骨や歯肉に影響を与える炎症です。原因は通常、プラークや細菌の蓄積によるものです。この状態が進行すると、インプラントを固定している骨が破壊され、最終的にはインプラントの損失につながることがあります。

    歯周病とインプラント周囲炎の主な違いは、歯周病が自然な歯とその周囲の組織に影響を及ぼすのに対し、インプラント周囲炎は人工的なインプラントとその周囲の組織に関連している点です。

    インプラント周囲炎の予防と治療には、良好な口内衛生の維持、定期的な歯科検診、プロフェッショナルなクリーニングが重要です。また、インプラントを設置する前に歯周病を適切に治療することも、インプラントの成功率を高める上で重要です。

    抜けた歯の代わりに人工の金属(チタン、チタン-ジルコニア合金等)を歯根部分に埋め込む治療がインプラント治療になります。インプラントも天然の歯と同じようにあごの骨が溶けるなどの症状が出ることがあります。インプラントと歯茎の間の「ポケット」と呼ばれる隙間の中で、歯周病菌が増殖し、その結果、歯茎に炎症が起き、インプラントの周囲の骨が溶けてしまいます。これがインプラント周囲疾患です。

    症状が進んでインプラントが抜け落ちたり、骨が大きく溶けてしまうため注意が必要です。

    インプラント周囲疾患を防ぐためには、予防が重要になります。そのためには、インプラントを入れる前に、残った歯のむし歯や歯周病を治療し、完全に治しておくことが重要です。また、インプラントを入れる際、インプラント周囲の骨を増やしたり、歯茎を移植し歯磨きしやすい環境を整えておくことが必要です。治療後はしっかりとブラッシングを行い、2、3ヶ月に1回、歯科医院で専門的な定期的メンテナンスを受けることでインプラント周囲疾患を予防することが期待できます。

    毎日のセルフケアと定期的なクリーニングを受けメインテナンスを継続していくことが、大切です。メインテナンスは、重要な歯周治療の一部分なのです。

歯周病と口臭の関係

  • 歯周病と口臭の緊密な関連とその取り組み方

    歯周病と口臭は深く結びついています。食事の後や一時的な要因を口臭の主な原因と思いがちですが、実は歯周病が背後に隠れている可能性があります。この記事では、どのように歯周病が口臭を誘発するのかを探り、それに対する効果的な対策をご紹介します。

  • 歯周病について

    歯周病は、歯と歯ぐきの間に生息する細菌によって引き起こされます。プラークが蓄積し歯ぐきに炎症を引き起こすことで、歯周ポケットが深くなり、放置すれば歯を支える骨にも影響を及ぼし、最終的には歯の喪失にもつながる恐れがあります。

  • 口臭の原因となるもの

    一般的に、口臭は口内の細菌活動により発生します。食べ物の残りかすが細菌の養分となり、悪臭を放つガスを発生させます。しかし、歯周病が存在すると、口臭問題はさらに深刻化します。

  • 歯周病と口臭の相関関係

    歯周病が進行すると、歯周ポケット内の細菌が増え、悪臭ガスを大量に生成し、これが口臭の主要な原因となります。炎症が深刻化すると、細菌はより深部に広がり、口臭が慢性化することもあります。

  • 予防策と対処法

    口臭を防ぎ、歯周病のリスクを軽減するためには、日常の口内ケアが重要です。適切な歯磨きとフロスの使用を習慣にし、定期的な歯科検診を受けることが有効です。また、歯周病の治療は口臭の改善にも直接関わっています。専門的な治療が必要な場合は、歯科医師の介入が不可欠です。

  • 結論

    歯周病と口臭は互いに影響を与え合います。口臭は一時的な不快なものだけでなく、隠された歯周病の兆候の可能性があります。日々の口内ケアと定期的な歯科検診を通じて、これらの健康問題を予防しましょう。

よくある質問

  • Q: 歯周病と言われましたが、治療をしなかったらどうなるの?

    A: 歯周病は自然治癒することがありません。またサイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)とも表現されるようにひどくなるまで病気と自覚されることの少ない病気です。そのまま放置しておくとその歯の寿命が短くなるばかりか、健康な歯にも悪影響をおよぼし、お口の中全体が悪くなっていきます。また最近では、全身疾患との関係も明らかになってきており、まさに「歯周病は万病のもと」とも言えるでしょう。

  • Q: 歯周疾患を治すことはできますか?

    A: はい。歯周疾患の原因は歯周病原菌ですので、これをコントロールすることが主な治療になります。軽度の歯周疾患は、簡単な歯周基本治療で完治できます。中等度以上の歯周病になると治療が複雑になりますが、歯周基本治療に加え外科処置、再生療法などで治癒させるとができます。ただし、重症度が増すと治すことが不可能になり、抜歯せざる得ない場合もあります。是非、かかりつけ歯科医を持ち早期の治療をお勧めします。

  • Q: 歯垢(プラーク)って何でしょうか?

    A: 歯垢はプラークとも呼ばれ、歯に付着している白または黄白色の粘着性の沈殿物で、非常に多くの細菌とその産生物(バイオフィルム)から構成されています。
    また歯垢は強固に歯に付着しているだけでなく、薬品だけでは除去しにくい状態になっていますので、健康な状態を維持するためには、付着した歯垢をしっかりと歯ブラシ等で除去することが必要です。

  • Q: 歯はいつ頃磨けばいいの?

    A: なるべく、食後すぐ磨くのが理想的でしょう。なぜなら食事の後は、口腔内細菌の活動性が高まるからです。またプラークは時間がたつにつれ、歯の表面に粘着性の層を堆積してとりにくくなります。しかし、不充分な歯磨きを一日三回毎食後にするよりは、夜寝る前の一回だけでもしっかり時間をかけて丁寧に行き届いた歯磨きをした方が効果的だと思われます。

  • Q: 歯周病の治療はどのくらいの期間かかるの?

    A: 歯周治療は歯ぐきの治り方やブラッシングの状態を確認しながら、次のステップの治療へ移行しますので、初期の歯肉炎であれば、比較的短期間で終了することもありますが、中等度以上の歯周病の場合には、病状の程度にもよりますが、比較的長期にわたる場合が多いいようです。治療後も引き続きメインテナンスが不可欠で、定期的な受診が必要です。

  • Q: 歯が抜けたままにしておいて、他の歯に影響はありますか?

    A: あります。抜けたままにしておくと、隣の歯が倒れたり、噛み合う反対側の歯が伸びてきて段差ができてると汚れが溜まり、新たな歯周病やむし歯の原因になることがあります。またその歯がなぜ抜けたか、原因によりますが、歯周病で抜けた場合は隣の歯や、他の部位にも歯周病の問題があるので、全体的によく健診する必要があります。

  • Q: 治療が終わっても歯科医院には定期的に行ったほうがいいの?

    A: 痛みがある、ないではなく、病気になる前に定期的に健診に行くことは非常に大事です。病気を早期発見し、未然に防ぐことが健康の基本です。
    各個人の歯ぐきの状態によってさまざまですが、かかりつけの歯科医による歯ぐきの健康診断に加えて1ヵ月ごとから年に2~3回は定期的に歯科医院に行くようにしましょう。受診する間隔は、その方のお口の状態にもよりますので、かかりつけの先生にご相談ください。

  • Q: 定期的なメインテナンスは必要ですか?

    A: 必要です。歯周病は感染症で再発のしやすい病気です。セルフケア(ブラッシング)だけでは、完全に歯垢を除去することは困難です、このセルフケアで除去しきれない、歯垢や歯石を専用の器具できれいに取り除くプロフェッショナルケア必要になります。毎日のセルフケアと定期的に専門的なクリーニングを受けメインテナンスを継続していくことが、大切です。メインテナンスは、重要な歯周治療の一部分なのです。

  • Q: メインテナンスを途中で中断したのですが・・・

    A: メインテナンスも重要な歯周治療の一部分です。歯周病は主に口腔内の細菌が原因で発病する疾患です。したがって、この細菌を除去し続けることが歯周病を予防し、お口の健康を維持するために必要となります。細菌の集団である歯垢は、毎日の適切なブラッシングでほとんど除去することが出来ますが、深い歯周ポケットの中や歯並びの悪い所にある細菌はご自身のブラッシングだけでは除去できませんので、メインテナンスを途中で中断した場合、歯周病が再発したり、新しいう蝕が発生して、以前に行った治療の効果が失われてしまいます。歯科衛生士による専門的なクリーニングを受け定期的なメインテナンスを継続していくことが、歯周治療のゴールとなります。

  • Q: 歯周疾患を予防することはできますか?

    A: はい。原因は歯周病原菌です。歯周病原菌を除去することによって、予防することができます。かかりつけ歯科医や歯科衛生士から、歯周病原菌の除去法(ブラッシング法)を指導してもらうことが効果的です。

  • Q: ポケット(歯周ポケット)とは何ですか?

    A: 歯と歯肉の間には、歯肉溝という1mm程度の溝があります。歯周病になるとこの溝が深くなり歯周ポケットと言います。歯周病の検査の一つで歯周病の重症度を表し、深くなるほど重症となります。

  • Q: 口呼吸は歯周病に悪いのですか?

    A: はい。口呼吸することにより口の中が乾きやすくなり、プラークが溜まりやすくなります。口呼吸が歯周病に悪いというのは、口が開くことによって、歯と歯茎の周囲が乾燥し、歯周病菌は粘度を持つことで歯にへばりつこうとすることにあります。また唾液による自浄作用がなくなることから口の中の細菌の活動性を高めるなど、悪影響があります。

  • Q: 最近歯茎が下がってきたのですが、どうしたらよいでしょうか?

    A: 日本人は生まれつき歯の周りの骨や歯茎が薄い方が多く、その様な場合ちょっとしたことで歯茎が下がりやすいです。原因として考えられるのは2つ、過度のブラッシングと歯ぎしりなどの咬み合わせの不和です。その様な原因がないか、歯周病専門医の元で受診されることをお勧めします。また、下がってしまった歯茎は基本的には元に戻りません。歯肉移植のような歯周形成外科といわれる手術が有効ですが、それらが必要かどうかも併せてご相談ください。

  • Q: 電動歯ブラシと普通の歯ブラシでは電動歯ブラシの方がいいですか?

    A: 一概にどちらがいいとは言えません。電動歯ブラシには、沢山の種類があり、それぞれブラシの形、大きさが違っています。単純な一平面を磨くことにおいては、電動の方が短時間で効率良くできると思いますが、複雑な形をした歯に、毛先がうまくあたっていないと意味がありません。歯科医院で自分にあった歯ブラシの使用法の指導をうけることをおすすめします。

  • Q: 歯石を取ったあとから歯がしみるようになりました。大丈夫なのですか?

    A: はい。歯石は唾液中に溶けている石灰成分が歯の表面に沈着したものです。プラークで汚れている歯の表面の方がザラザラとしており、より歯石沈着は多いのですが、歯と歯の間や歯の凹部分など、沈着し易い形のところでは、やはり歯石は付いてくるようです。
    唾液が口腔内に分泌される部分(唾液腺開口部)に近い部分でも歯石沈着は起こりやすいです。上顎の奥歯の表側、下顎前歯の裏側などがその場所に当たります。

  • Q: 今回、歯石を取りました。また新しい歯石が付いてくると思うのですが、どれくらいの間隔で取れば良いのですか?

    A: 個人差があります。また、口腔内の状況によっても違いがあります。口腔内の状況を分かっている担当の歯医者や衛生士に相談してみると良いと思います。極めて一般的ですが、3ヶ月から1年の間位だと思います。

  • Q: 歯周病原菌が全身の健康に及ぼす影響は?

    A: 歯周病は糖尿病や誤嚥性肺炎、低体重児出産のリスクを高めます。また、動脈硬化や心臓血管疾患のリスクを高める可能性があります。そのほかメタボリックシンドローム、骨粗鬆症、関節炎、腎炎などの他に、アルツハイマー型認知症との関連があるという報告もあります。

  • Q: 骨粗鬆症の薬を飲んでいて歯周病の治療はできるの?

    A: 外科手術以外の治療は問題ありません。骨訴訟症治療薬の一つである「ビスフォスフォネート製剤」を服用している患者さんは抜歯などの外科処置を行うと頻度は少ないですが、顎骨の壊死が起こることがあります。このため歯周病で抜歯や歯周外科を行う際は、服用の中止など原則として内科担当医らとの相談が必要です。プラークコントロールやスケーリング(歯石除去)は服用していても問題ございません。歯周病が進行しないようにしっかりとした口腔ケアが大切になります。

  • Q: 歯周病を悪化させる因子にはどんなものがあるの?

    A: 喫煙や骨粗鬆症や糖尿病は歯周病のリスクを高めます。

  • Q: 喫煙習慣があると歯周病が進行しやすいの?

    A: 喫煙習慣があると歯周病は進行しやすい。タバコが健康に対して有害であることは多くの人が認識しています。なぜなら喫煙は肺がん、高血圧、心臓血管系疾患の重大な原因となることがわかっているからです。
    当然、喫煙が歯周病に及ぼす影響についても見過ごすわけにはいきません。喫煙習慣があると、歯周病が発症・進行する頻度が2~9倍高くなり、歯周病細菌の数が2倍以上になることがわかっています。これは喫煙が宿主(生体)に対して免疫抑制作用を発揮し、宿主・細菌相互作用に悪影響を及ぼすことが関係していると言われています。すなわち、喫煙習慣があると歯周病は進行しやすいと言えます。

  • Q: 歯ブラシはどのくらいの毛の硬さがいいのでしょうか?

    A: 硬すぎても軟らかすぎてもいけません。歯ぐきの状態によって異なります。歯科衛生士が合った硬さをお選びいたします。

  • Q: 歯周病患者はインプラント治療できるの?

    A: インプラントは歯周病になり歯周病治療が必須となりますが禁忌でありません。歯を失った場合、インプラント治療を行うことで歯の様々な機能を回復することができます。歯周病で歯を失った方にとって、とても有益な治療選択となります。
    しかし、歯周病に罹患している方は歯周病に似た症状であるインプラント周囲炎にかかるリスクが高いと言われています。インプラント治療を行う前に歯周病の有無を検査し、歯周病がある場合は専門的な歯周病治療を行うことで、インプラント周囲炎のリスクを下げることが可能です。また、術後は、歯もインプラントも定期的にメインテナンスが必要となります。「インプラント治療が得意な歯科医院=専門的な歯周病治療が受診できる」ではないので、十分注意が必要です。本学会では、歯周治療に関する専門的な知識や技術をインプラント治療にも応用できる歯科医師育成のため、歯周インプラント認定医・指導医制度を設けています。ひとつの目安としてご活用ください。

  • Q: インプラント周囲疾患の治療法はありますか?

    A: インプラント周囲の粘膜が腫れている初期であれば、インプラントの周りを徹底的に清掃し、細菌を取り除くことで回復が期待できます。しかし、インプラント周囲の骨が溶ける状態まで進行した場合は、超音波やレーザーなどを使う治療法が研究されていますが、現時点で根本的な治療法は確立されていません。

  • Q: インプラント周囲疾患を予防することはできますか?

    A: 可能だと考えられています。インプラント周囲疾患は歯周病原菌が主な原因です。そのため、歯周病原菌をコントロールすることによって、予防できると考えられています。ただし、インプラント治療は比較的新しい治療であるために、歯周疾患と違い完全に予防できるかの科学的証明は今のところありません。しかしながら、10年程度の報告では、インプラント周囲疾患は歯周疾患とほぼ同様の用法で、ほぼ予防できることが、わかっています。歯周疾患をコントロールしてからインプラント治療を行うこと、インプラント治療が終わった後も、歯科医院での継続したメインテナンスを受けることが大切です。

  • Q: 歯周病の進行度とは?

    A: 歯周病は突然発症するものではなく、段階を踏んで徐々に進行していきます。各段階ごとに、症状と治療法が異なります。
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  • Q: 歯周病になったらもう手遅れ?

    A: 治療を受けずに放置していると手遅れになってしまいます。早い段階で適切な治療を受けていれば手遅れにならないことがほとんどです。早期発見・早期治療ができれば、歯周病はそれほど怖い病気ではありません。
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  • Q: 歯がボロボロになってしまうと、もう元には戻らないの?

    A: 歯科医療は日々進化しており、歯がボロボロになってしまっても機能と見た目を回復できる手立てはあります。一人で悩みを抱えず、お早めに歯科医院を受診しましょう。
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  • Q: 歯周ポケットは深くなっても治るの?

    A: 歯周ポケットの深さが3mm以内の状態であれば、正しいブラッシングを継続することで元のように回復しますが、3mm以上の状態の場合は、ブラッシングだけで改善させることはできず、歯科医院での専門処置が必要になります。
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  • Q: 歯周病で下がった歯茎は元どおりになるの?

    A: 歯周病によって歯茎が下がってしまった場合、自然に歯茎が復活する(歯茎が上がる)ことはありません。

まとめ

  • 「生涯自分の歯を使用する」という目標を達成するには、歯周病や虫歯の予防が不可欠です。これらの疾患は、口内の細菌が生成する歯垢が主な原因であり、歯垢の効率的な長期管理がこれらの病気の予防と治療のカギを握ります。

    歯周病に対しては、歯垢の長期的な管理には全身の健康状態を整えること、口腔衛生に関する指導、そしてスケーリングやルートプレーニングといった基本的な歯周病治療が極めて効果的です。これらの治療を定期的に1~6ヶ月ごとに受けることも大切です。

    一方、虫歯には、これらの処置に加えてフッ化物の適切な使用が有効とされています。

    中等度以上の歯周炎の場合は、歯周組織再生療法などの外科的治療により、多くの場合歯周炎の進行を止めて回復させることが可能です。歯を失った場合、インプラント治療は見た目と機能性の回復に寄与します。しかし、インプラント周囲疾患の発生率が高く、治療が困難であるため、歯周病と同様に慎重な管理が必要です。

    多くの臨床研究や疫学研究から、適切な予防と治療により歯周病や虫歯を効果的にコントロールできることが分かっています。これにより、「生涯自分の歯で食事をする」という目標達成が可能となります。

    日本でこれらの予防や治療を受けるためには、歯周病治療や虫歯予防に前向きに取り組み、経験豊富な歯周病治療を行う歯科医を見つけることが重要です。

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