インプラント

インプラントとは何か？

• インプラントとは何か？

  インプラント治療は、歯の喪失に対する治療選択肢の一つです。この手法では、あごの骨（顎骨）に特別に製作された人工の歯根を埋め込み、セラミックなどで作られた人工歯を装着して、見た目と機能を自然に復元します。通常、この手法は「口腔インプラント」や「歯科インプラント」とも称され、しばしば単に「インプラント」と呼ばれます。

• インプラントの構成要素：3つの主要パーツ

  インプラントは、以下の3つの部分で構成されています。

  インプラント体

  歯根の役割を果たし、顎骨に埋め込まれる部分。主にチタンまたはチタン合金で製造され、サイズは直径約3～5mm、長さ約6～18mmです。

  アバットメント

  インプラント体の上部に装着され、人工歯を支える部分。チタン、チタン合金、ジルコニアなどの材料が用いられます。

  上部構造

  人工歯そのもの。レジン、セラミック、ハイブリッドセラミック、金合金など、多種多様な素材で製作されます。

  
  
  

  インプラント治療はメリットとデメリットがあり、注意が必要です。例えば、手術に伴うリスク、治療期間の長さ、高額な費用などが挙げられます。また、すべての人がインプラント治療に適しているわけではなく、健康状態や骨の状態について専門医としっかり相談することが大切です。インプラント治療には様々なタイプがあり、患者さんの具体的な状況やニーズに合わせて最適な方法が選ばれます。一般的な治療から高度な手法に至るまで、幅広い選択肢があります。

インプラントとはどんな人が受けられる治療？

• インプラント治療の適用対象者

  インプラント治療は、事故や歯周病、虫歯により歯を失った人、あるいは生まれつき歯がない人に適している治療法です。ただし、全身の健康状態や顎の骨の質によっては、適用できない場合もあります。

• 年齢による制限

  成長期の子供は通常、インプラント治療を行いません。女性では18歳、男性では20歳頃に骨の成長が完了するため、この年齢以降が治療に適しています。高齢者でも健康状態が良ければ、インプラント治療は可能です。

• 全身疾患を持つ方への対応

  心臓病、糖尿病、骨粗しょう症などの全身疾患を持つ方は、手術に関連するリスクが増大するため注意が必要です。特に糖尿病患者は傷の治癒が遅れがちで、感染リスクも高まります。骨粗しょう症の場合は、骨の質が治療の成果に影響を与えることがあります。

• 金属アレルギーを持つ方への配慮

  インプラントには様々な金属が使用されます。一般的にチタン製のインプラントはアレルギー反応を引き起こしにくいですが、まれに反応を示すこともあります。アレルギーの可能性がある場合は、事前に皮膚テストや血液検査を受けることをお勧めします。

• 喫煙とインプラント治療への影響

  喫煙は治癒過程を遅らせ、インプラントの成功率を低下させる可能性があります。喫煙者は非喫煙者に比べてインプラント治療の失敗率が高いとされています。喫煙は治療結果に直接影響するだけでなく、治療後の回復過程にも悪影響を及ぼします。

• その他の重要な注意事項

  高血圧や心臓疾患などの循環器系の疾患、喘息などの呼吸器系の疾患、糖尿病や骨粗しょう症などの既往症を持つ方は特に注意が必要です。また、歯周病などの基礎疾患がある場合は、インプラント治療を受ける前に医師と十分な相談を行うことが重要です。

• まとめ

  インプラント治療は多くの人に有効な選択肢ですが、全体的な健康状態や口腔内の状況によって治療の適用が異なることがあります。インプラント治療に関心がある方は、専門の歯科医師との相談を通じて、自身の健康状態や生活習慣に合った治療計画を立てることが大切です。

インプラントのメリットとデメリット

歯を失った際の主な治療オプションには、「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」の3種類があります。
それぞれの方法の特性と、メリット・デメリットを把握することで、自分に最適な治療法を見極めることができます。

• インプラント治療

  インプラント治療は、あごの骨に人工の歯根を植え込み、その上に人工歯を装着する方法です。この治療法の主な利点は以下の通りです。

• インプラントのメリット

  • 自然な咀嚼能力：本物の歯と同じように食事ができます。
  • 簡単なセルフケア：普通の歯磨きでのお手入れが可能です。
  • 周囲の歯を保護：隣接する健康な歯を削ったりする必要がありません。
  • 長持ちする耐久性：適切なケアで長期間使用可能です。
  • 天然歯のような外観：自然な見た目を提供します。
  • 顎骨の健康をサポート：骨の維持に役立ちます。

• インプラントのデメリット

  • 高額な費用：保険が適用されない場合が多く、費用がかさむことがあります。
  • 長期にわたる治療プロセス：他の治療法よりも時間が必要です。
  • 定期的なメンテナンスの必要性：長期間にわたるケアが求められます。
  • 手術が伴う：局所麻酔を使用した手術が必要です。

• ブリッジ治療

  ブリッジ治療は、失われた歯の隣の健康な歯を使用して、橋のようなブリッジを設置する方法です。

• ブリッジのメリット

  • 治療期間が短い：他の方法に比べて迅速に治療を完了できます。
  • コストが抑制される：保険が適用される場合があります。

• ブリッジのデメリット

  • 隣接する歯への負担：支えとなる歯にストレスがかかります。
  • 歯周病の可能性：歯茎との間に隙間ができ、歯周病を引き起こすリスクがあります。

• 義歯（入れ歯）治療

  義歯は、失われた歯の代わりとして使う取り外し可能な装置です。

• 義歯のメリット

  • 使用のしやすさ：他の治療法と比較して手間がかからずに使えます。
  • 低コスト：保険が適用される場合、治療費が抑えられます。

• 義歯のデメリット

  • 違和感と取れやすさ：話す時や食事時に不快感を感じることがあります。
  • 定期的なケアが必要：毎日の清掃が不可欠です。

• 最適な治療法の選択

  インプラント、ブリッジ、義歯という各治療法は、それぞれ独自の利点と欠点を持っています。個々の状況や要求に合わせて、最適な治療法を選ぶことが大切です。歯科医としっかりと相談し、最善の選択をしましょう。それぞれの方法には利点と欠点があり、自分の生活スタイルや健康状態に合わせた適切な選択が求められます。歯科医との充分な話し合いにより、自分にとって最良の治療法を見つけることが重要です。

インプラント治療の流れ

• インプラント治療の流れ

  インプラント治療は外科手術に分類され、一般的に「治療前の準備」「手術実施」「手術後のフォローアップ」の三つの段階に分かれています。ただし、このプロセスはクリニックによって若干の違いが見られることがあります。

• 治療開始前の準備

  治療を始める前に、患者の口腔と全身の健康状態を詳細に調査します。カウンセリングを通じてインプラント治療の詳細と適切性についての説明が行われます。術前の検査にはCTスキャン、血液検査、心電図などが含まれ、これらのデータを基に治療計画を策定します。特に、インプラントの位置を決める上でCTスキャンは欠かせません。

• 手術プロセス

  手術は通常、局所麻酔を使って行われますが、場合によってはセデーション（静脈内鎮静法）を適用することもあります。インプラント埋入には「1回法」と「2回法」の二つの方法があり、患者の口腔の状況や骨量に応じて選択されます。インプラント1本あたりの手術時間は約5～15分で、全体としては約1時間ほどかかります。

• 手術後のケアと維持管理

  手術後には、インプラント周囲炎の予防のために定期的なメンテナンスが重要になります。通常、手術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、そして1年後にフォローアップの検査が推奨されます。その後は年1回の定期検診で問題ないことが多いです。

• まとめ

  インプラント治療はクリニックによって若干の違いがあるため、カウンセリングや治療計画の段階で十分な理解と納得が必要です。アイデンタルクリニックでは、初診から治療計画に至るまでのプロセスを無料で提供しているので、初めての方も安心して受診することが可能です。

インプラントの費用

• インプラント治療のコストとは

  インプラント治療を考える際、多くの人が最も気になるのはその費用です。一般的にインプラント治療は高価とされていますが、実際のコストは診察を受けて初めて明らかになります。

• 健康保険の対象外

  一般的にインプラント治療の費用は保険適用外で、自己負担が必要です。ただし、がん治療後の顎骨切除や特定の先天性疾患の場合には、保険が適用されることがあります。ただし、すべての医療機関で保険適用が可能なわけではなく、条件を満たす施設が限られています。

• 費用決定の要素

  インプラントの費用は、患者の健康状態や骨の量、選択される麻酔の種類、インプラントの材質、保証期間などによって異なります。

料金表




治療方法	金額(税込)
インプラント検査料	¥33,000
インプラント治療	¥429,000
GBR	¥55,000~
ソケットリフト	¥77,000~
サイナスリフト	¥220,000~
静脈内鎮静	¥33,000
オーバーデンチャー インプラント	¥220,000
オーバーデンチャー アタッチメント	¥55,000
オーバーデンチャー義歯	¥330,000

インプラントの手術前後のケア

• インプラントのメンテナンス方法

  インプラント治療完了後のメンテナンスは極めて重要です。その手順は以下の通りです。

• 日々のお手入れ

  特別な歯ブラシや歯間ブラシを使って、インプラントと自然な歯を清潔に保ちます。歯科衛生士の指導の下、適正なお手入れ方法を身につけます。

• 定期的な歯科検診

  インプラント装着後の1か月、3か月、6か月、1年毎に細かな検査を受けます。1年経過後は、特に問題がない場合、年1回の検診が推奨されます。咬合のチェックやX線検査により、インプラント周辺の骨の状態を評価します。

• インプラントの耐久性について

  インプラントの存続率は、使用するインプラントの種類や患者の骨の状態によって変わります。一般的なデータを基にすると、ブローネマルクシステム使用時上顎の部分欠損では約10年間での存続率は約91%。下顎では約96%。無歯症の上顎で約80%。無歯症の下顎で約97%。上顎の存続率が低い主な理由は、上顎洞や鼻腔のために利用可能な骨の量が限られていること、および骨質が比較的柔らかいことに起因します。

• 結論

  インプラントの長期的な成功は、適切な維持管理と定期的な歯科検診に大きく依存します。インプラントの種類や患者の口腔状態に応じて、インプラントの存続率には差があります。適切なケアとメンテナンスを行うことで、インプラントは長期間にわたってその機能を保つことが期待されますが、個々の状況に応じて異なるため、定期的な検査と適切なケアが不可欠です。各患者の特定のニーズや状態に合わせた継続的なケアにより、インプラントの長寿命化を実現することが可能となります。

インプラントについてのよくある質問

• Q: カウンセリングでは、どんな事をしますか？

  A: 当クリニックのカウンセリングでは、まず問診、視診、触診を用いて、患者様の状態を細かく把握します。次に、インプラント治療の一般的な流れについてご説明いたします。さらに、レントゲン、口内写真、歯の型取りなどの詳細な検査を実施した後、治療計画や費用についてご相談をお受けします。

• Q: インプラント治療にはどれくらいの時間がかかるのでしょうか？

  A: インプラントの手術から最終的な義歯の装着までには、通常数ヶ月を要します。ただし、治療計画や患者様の個々の状態により期間は異なります。

• Q: インプラント治療は痛みを伴うものですか？

  A: 手術中は麻酔を使用するため、痛みはほぼありません。手術後は適切に痛みを管理しますが、わずかな不快感や腫れが生じる可能性があります。痛みの感じ方は個人差があるため、一部の方は痛みを感じることもあります。不安な方には、セデーション（静脈内鎮静法）を用いた手術や、痛み止めを使った手術も選択肢としてありますので、ご相談ください。

• Q: インプラントにかかる費用はどの程度ですか？

  A: インプラントの費用は、治療国や地域、使用する材料、必要な処置の種類などにより大きく異なります。保険の適用有無も影響します。

• Q: インプラント治療の成功率はどの程度あるのですか？

  A: インプラント治療は一般的に高い成功率を誇りますが、患者様の健康状態や口内環境、生活習慣（例えば喫煙など）によって成功率は変動することがあります。

• Q: インプラントの寿命はどれくらいですか？

  A: 適切なケアと定期的なメンテナンスにより、インプラントは長期間（通常は10年以上）持続することが可能です。

• Q: インプラント後のケア方法を教えてください。

  A: インプラントは天然の歯と同様、定期的なブラッシングとフロス使用が必要です。さらに、定期的な歯科検診も重要です。

• Q: インプラントに関わるリスクは何ですか？

  A: インプラント治療には、感染、神経損傷、隣接歯への影響、インプラント体の拒絶反応などのリスクが伴います。

• Q: インプラント治療は全員に適していますか？

  A: インプラント治療は患者様の健康状態、顎骨の質、生活習慣によって適さない場合があります。十分な診断と評価が必要です。

• Q: インプラント手術後、日常生活に戻るまでの期間は？

  A: 多くの患者様は手術翌日から日常生活に戻れますが、完全な回復には数週間から数ヶ月を要することがあります。回復速度は患者様の健康状態や手術の複雑度に依存します。

• Q: インプラント手術のプロセスを教えてください。

  A: インプラント手術は通常、局所麻酔を使用し、顎骨にインプラント体を埋め込みます。その後、必要な治癒期間を経て、アバットメントと人工歯を装着します。

• Q: インプラントは保険適用されますか？

  A: インプラントの保険適用は国や地域によって異なります。部分的に適用されることもありますが、全額自己負担となる場合もあります。

• Q: デンタルローンとは何ですか？

  A: デンタルローンは、保険適用外の治療費（インプラント、矯正、審美歯科など）を分割払いで支払う制度です。多くの歯科医院が手続きを代行し、スムーズなローン組成が可能です。ローン審査を通過すれば利用できます。

• Q: 金属アレルギーがあってもインプラントは可能ですか？

  A: 当クリニックで使用するインプラントは純チタン製で、チタンによる金属アレルギーの発生確率は非常に低いとされています。インプラントの上部構造にも金属アレルギーを起こしにくい素材を使用することが可能です。不安な場合は、どの金属でアレルギー反応があるか皮膚科での検査をお勧めします。

• Q: 医療費控除について教えてください。

  A: 1年間の医療費が合計10万円を超える場合、または年収が200万円未満で年間の医療費が年収の5％を超える場合、確定申告を行うことで医療費控除の対象となります。これにより所得税が還付される可能性があります。翌年の住民税も減額されるため、手続きが重要です。医療費には交通費も含まれますが、駐車場代や公共交通機関以外の費用は控除対象外です。

まとめ

• インプラントは慎重に行えばブリッジなどの通常の治療よりも機能改善は優れており、残存率が高い治療であることは確かと言えます。担当医と十分に相談して、納得した上で治療を受けるようにして下さい。周囲の歯に負担をかけることなく自分の歯と同様に扱うことができる、口腔内の違和感が少ない治療方法です。“噛む”という動作は、健康にも大きく影響します。インプラント治療で不自由ない生活を取り戻しませんか？
  お気軽にお問い合わせください。